一蘭ラーメン、不法就労助長で書類送検

 ラーメンチェーンの「一蘭」の難波の店舗で、外国人留学生の不法就労助長があったということで、書類送検されたという報道がありました。

 これに類似した事例で、先だって、串かつ「だるま」の件もありました。

 

 日本国内に在留する外国人の方が就労するには、就労できる在留資格が必要となりますが、留学生は、在留資格が「留学」であり、本来、学問のために来日していることから、原則就労できないことになっております(出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という。)第19条2項。ただし、在籍する学校との契約に基づいて報酬を受けて行う教育又は研究を補助する活動は認められます。)。

 

 では、外国人の留学生の方が全く就労出来ないかと言うと、そういうわけではなく、週28時間以内に限り、風俗営業店でないことを条件に資格外活動の包括的就労の許可を得て、アルバイト等をすることが可能になっています。

 

 一蘭のケースもだるまのケースも、この「週28時間以内」という制限を超過して、就労させていたことから、問題となってしまいました。

 

 週28時間以上働かせていたということで、不法就労を助長した罪に問われると、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処され、又はこれを併科されることが罰則として規定されております(入管法第73条の2の1項)。

 企業としては、社会的信用の毀損もさることながら、刑事的な罰則を科されることで、大変な痛手を被ります。

 外国人留学生を雇用する場合には、在留カードや資格外活動許可の確認だけでなく、しっかりとした勤務時間管理も不可欠です。

 

 また、不法就労として摘発された場合、雇用されていた外国人留学生にとっても、退去強制のおそれが出て来るため、雇用主と留学生、お互いにとって、不幸な結果となりかねません。

 退去強制に向けた手続に対しては、弁護士が代理して、退去を回避するよう活動することもありますが、行政の裁量が幅を利かす面もあり、一筋縄ではいかないものです。

 

 少子化、若年人口の減少により、労働人口の不足が懸念される日本ですが、特に飲食業界では、この人手不足の影響は大きいものと思われます。

 不法就労は行ってはいけないものですが、遅かれ早かれ、今のままでは、日本の労働の一部を外国人の方に支えて頂かなければならない状況は必至でしょう。

 

 今回の一件を企業の不祥事としてだけ捉えるのでなく、立法・行政としては、より柔軟に就労人口を確保できるよう法制度の変更・整備など、急ピッチで対処することが求められていると言うべきです。

 

 

2018年03月07日