事故車両の修理代は?全損とは?

 交通事故で、自分の車両にダメージを受けた場合、この車両に対する修理を要することになります。

 当然、この修理代も、加害者側に請求することが可能です。

 

 この修理代は、車両の損傷を現状に戻すために必要かつ相当な範囲が認められます。

 あくまで現状に修復することが前提ですので、事故当時の車両の現状よりも状態をアップさせるものではありません。

 過剰な修理費請求が認められないのは、こういった理由によるものです。

 

 修理代の請求は、通常、自動車修理工場などの見積書を示して行います。

 この見積書には、修理箇所、修理内容、修理費用等の明細が記載されています。

 この内容を基に、双方当事者で相当な修理費用の合意形成に向けた話合がなされます。

 

 加害者側が物損対応の自動車保険に入っていれば、加害者側の保険会社が担当しますが、この場合、保険会社が依頼している調査会社などが入って、修理費損害算定のリサーチをすることもあります。

 

 ところで、修理費は原状回復に必要かつ相当であれば、全額認められるかと言えば、必ずしもそうでない場合があります。

 それは、修理代が事故当時の被害車両の車両時価及び登録手続にかかる費用の合計(いわゆる買替費用)を超過する場合です。

 経済的全損ともよく言われますが、同種同等の中古車を再調達することで被害回復は足りるとし、車両の事故当時の価値(買替費用)を超える修理代金の支払を認めないものです。

 

 ちなみに、事故車両の時価をどのように算定するかですが、実務上、最も利用されているのは、「オートガイド自動車価格月報」(いわゆるレッドブック)という手の平サイズの赤い本です。

 毎月発行されており、発行時点における中古車の価値が数値として一覧になっています。

 特段の事情がない限り、これを目安に話合が行われることが多いです。

 

 レッドブックは、弁護士会の図書館にも取り揃えられており、弁護士や事務の方が自動車の評価資料として参考にしています。

 当業界においての必須文献の一つとなっています。

 

2017年09月15日